突発性発疹症について

ポイント!

  • 突発性発疹症はウイルス感染症の一つです。
  • 3歳ころまでにほとんどのお子さんがかかる病気の一つです。
  • 3〜4日間の発熱し、解熱前後で全身に発疹が出現します。
  • 特効薬はなく自然治癒します。予防すべき病気ではありません。

突発性発疹症ってなに?

ウイルス感染症の1つ

突発性発疹症は、突然の高熱と解熱前後の発疹(ほっしん)が特徴で、特に治療をすることなく改善するウイルス感染症の一つです。原因となるウイルスは、「ヒトヘルペスウイルス6(=HHV-6)」あるいは「ヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)」です。99%の人は、3歳までにこれらのウイルスに感染すると言われています。

HHV-7はHHV-6よりも遅れて感染する傾向があり、HHV-7による突発性発疹は臨床的には2度目の突発性発疹として発症することがあります。つまり、突発性発疹症に2回かかることがあります。

しかし、不顕性感染(ふけんせいかんせん)といって、そのようなウイルスに感染しても症状が出ずに終わってしまうことが20〜40%あると報告されています。

どんな症状がでるの?

すべてのお子さんが同じような経過をたどるわけではありませんが、典型的な経過としては、38°C以上の発熱が3日間ほど続いた後、熱が下がってくる直前もしくは下がり始めてから、赤い発疹が体を中心に顔、手足に数日間出現します。

【典型的な経過】

  • 38度以上の発熱が約3日間つづく熱が下がる
  • 下がり始めてから赤い発疹が現れる。

発熱、発疹以外には、下痢、瞼(まぶた)の腫れ、大泉門が腫れる(乳児は頭の骨が完全にくっついていない部分があり、そのひとつを大泉門といいます)、リンパ節が腫れる、などの症状が出ることもありますが、多くは発熱と発疹のみで経過します。

また、発熱初期に熱性けいれんを合併することがあります。一般的に重篤な経過をたどることはありませんが、まれに脳炎、脳症、劇症肝炎、血小板減少性紫斑病など重篤な合併症をおこすことがあります。脳症などは発疹が出てくる病気の後半に発症する場合があるため、極端に機嫌が悪い、意識状態がいつもと違う場合には注意が必要です。

どうやって感染するの?

突発性発疹の多くは、ご両親の唾液から感染します。3歳以上の人はすでに突発性発疹症の原因ウイルスであるHHV-6、HHV-7に感染しており、それが体内に潜んでいます。そして唾液から少量のウイルスを常に排出しています。

生まれてから6か月くらいまでは、お母さんからの「移行抗体(お母さんの免疫をつかさどる物質)」があるため、唾液に含まれる少量のウイルスが赤ちゃんの体内に入っても、「移行抗体」がウイルスをやっつけて発症することはあまりありません。

しかし、その「移行抗体」は生後6か月を過ぎると体内から消えてしまいます。移行抗体が消えた時期に、体内に原因となるウイルスが入ってくると、突発性発疹として発症します。

また、保育園などに通われているお子さんは、すでに突発性発疹症を発症したことのあるお子さんから感染して発症することもあります。突発性発疹症、どのお子さんも必ずかかるウイルス感染症なので、隔離や、感染予防策を講じる必要はありません。

どうやって診断するの?

診断は、咳や鼻水と言った感冒症状があまりなく、熱だけが出現しているということと月齢、年齢といった特徴を考慮し総合的に判断します。発疹出現をもって最終的に診断となります。

永山斑(ながやまはん:発症初期にのどに認められる小さな赤い隆起)を見つけることにより、発疹が出る前の発熱で予測できることもありますが、熱の後に発疹が出ることで診断となります。​発熱だけでは「突発性発疹症」と確定診断することはまずできません。

また、特に有効な迅速検査もありませんので、病気の経過から診断することになります。

突発性発疹かなと思ったら?

突発性発疹症として特別に気をつける必要性はありませんが、一般的には発熱時の注意事項と同じく、お子さんの全身状態(顔色は悪くないか、痙攣していないか、意識状態はしっかりしているか、水分摂取はできているか、おしっこは出ているか、など)を観察してください。

突発性発疹は、お子さんが生まれてから初めての発熱として、保護者の方が直面することが多い病気です。初めての病気でしかも高熱が出るため、保護者の方はとても心配して病院に駆け込むことが多いです。

高熱が出ていても、全身状態が良ければ、慌てずにしっかりと観察することが大事です。意識状態が悪い、痙攣(けいれん)しているなどの重篤な場合には、救急病院を受診することも必要です。しかし発熱だけであれば、頭や脇の下、足の付け根、首元などを冷やしてあげながら、慌てずに通常の小児科外来に受診していただいて大丈夫です。

突発性発疹症とはどんな病気か、発熱への対処方法、重篤な症状とはどんなものかをしっかりと保護者の方が事前に知っておくことが、お子さんの健康管理には重要です。

キャップスクリニックでは、医師・看護師・医療クラークの皆様を募集しています!

キャップスクリニックは首都圏を中心に365日診療を実施しています。

①365年中無休で朝9時~夜21時まで診療(一部クリニック除く)

キャップスクリニックでは、「標準的な治療」を365日受けることができる「治療提供拠点」を維持し、普及することに努めています。

日々お忙しい中でも安心してご受診いただけるよう、朝9時~21時まで開院しております(一部クリニックを除く)。年末年始、ゴールデンウィーク、お盆なども休まず診療しておりますので、いつでもご来院ください。

東京都 江東区 東雲(豊洲 辰巳 有明)
江戸川区 西葛西北葛西
渋谷区 代官山T-SITE
葛飾区 亀有
墨田区 錦糸町
品川区 東品川武蔵小山
板橋区 板橋(東武練馬駅)
練馬区 光が丘
足立区 西新井
国立市 国立

埼玉県 さいたま市 南浦和
志木市 志木
川口市 川口
越谷市 越谷レイクタウン
草加市 草加松原
川越市 川越
千葉県 千葉市 稲毛海岸
柏市 柏の葉
流山市 流山おおたかの森
鎌ケ谷市 新鎌ケ谷
八千代市 八千代緑が丘
印西市 千葉ニュータウン中央
神奈川県 横浜市 天王町 (星川駅、天王町駅、西横浜駅)
川崎市 武蔵小杉小田栄
海老名市 海老名
茅ヶ崎市 茅ヶ崎

②ご家族の皆様もご一緒に!

小児科でも、お子さまとご一緒にご家族の皆様も診察・予防接種等をお受けいただけます(受診される方全員のご予約・ネット問診をお済ませください)。
※ご症状によっては内科受診をお勧めさせて頂く場合がございます。

また、当院は24時間ネット予約受付システムを運営しており、いつでもご予約および事前問診が可能です。ご家族の皆様で同じお時間にまとめてご予約していただくことも可能となっております。

ご家族の皆様が同じ時間に予約する方法

③1枚の診察券で全クリニックをご受診いただけます

キャップスクリニックは首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)を中心に小児科・内科のクリニックを運営しており、全クリニック共通の診察券でご受診いただけます。

④予防接種、各種健診を毎日実施しています

一般的に、予防接種は乳児健診などは曜日が限定されているクリニックが多い中、キャップスクリニックでは予防接種・健診を毎日実施しています(事前予約が必須)

原則、当院は朝から21時まで診療しておりますので、お忙しい中でもご都合のよいタイミングでご来院いただけます。

関連記事

  1. おむつかぶれの原因。おうちケアのやり方

  2. こどもの気管支喘息。​喘鳴の聞き分けと気管が狭くなる原因

  3. お子さんがケガをしたら?

  4. ツロブテロール貼付薬ってなあに?

  5. 子どものアレルギーについて

  6. こどもが中耳炎になった時は?急性中耳炎・滲出性中耳炎

PAGE TOP