ぎょう虫感染症と検査・治療について

ぎょう虫って、どんな虫?

人間同士で感染する寄生虫

ぎょう虫(蟯虫)は人間の腸に寄生する、体長はオスで2~5mm、メスで8~13mmの細長い寄生虫です。通常、人間同士の間で感染します。ぎょう虫卵は肉眼では見えません。​

ぎょう虫卵って?

虫卵が口に入ると約2週間から3週間で成虫となり、30日~50日で産卵を開始します。早朝に成虫のメスが肛門周囲まで出てきて、1万個前後の卵を産みます。数週間から数ヶ月の感染性を持っているといわれ、産み付けられた時点で既に発育しており、その後数時間で卵の中で幼虫になり感染可能となります。

​どうやって感染するの?

朝、寝床でかゆみのためにかくことで、卵が手指や爪の間、下着、寝具、ドアノブなどに付着し生活環境に散布されます。虫卵のついた手指で食物を食べる行為だけでなく、指をなめる行為や爪かみ、舞い上がった虫卵を吸い込むことにより家族内にも感染します。​

どんな症状がでるの?

夜間の激しいかゆみが主な症状ですが、症状が軽く、無症状の人もいます。かゆみにより落ち着きがなくなることがあります。また、掻き続けることにより、肛門周囲にかき傷ができます。​

ぎょう虫検査の診断・治療

どのような診断を行うの?

ぎょう虫検査セロファン紙を肛門に押し付けて、顕微鏡で虫卵がないかどうか調べます。以前は学校健診として、小学3年生以下の児童に寄生虫卵検査が義務付けられていましたが、衛生環境の改善に伴い、平成27年度限りで廃止される事になりました。

感染したらどうするの?

コンバントリンというお薬を内服します。1回の内服で90%の駆虫率ですので、2週間あけて2回内服していただきます。

陽性者本人だけ治療しても、家族内に感染者がいると、治癒後の再感染を繰り返してしまい、治療の効果が十分に得られません。家族全員の一斉駆虫が大切ですので、ご家族全員が受診していただき、診察後に薬を処方させていただきます。また、検査は偽陰性と言って、陽性に出ない事もありますので、ご家族の検査は行わずに治療をします。

​ぎょう虫の虫卵には、通常行われる消毒薬は効果がありません。乾燥と熱には比較的弱いため、環境保清は拭き取りと熱湯消毒、直射日光による乾燥が有効です。駆虫薬を内服する日を晴れた日にしていただき、その日に布団、衣類を日向で十分に干すことも有効です。また、爪を短く切り清潔にする、食前やトイレ後の手洗い、朝の入浴や毎日の下着交換も有効です。

治療期間中は毎日、朝お風呂で肛門部を洗い流すようにしましょう。ぎょう虫卵は数週間感染力があるため、治療中、治療後に再度虫卵を口にしてしまうことで繰り返し感染してしまいます。

家族内感染、再感染を防ぐために、徹底的に家庭内の清掃を行って下さい。電気のスイッチ、水道の蛇口、冷蔵庫の扉、ドアノブ、トイレのふたや水洗のレバー等、朝起きて手を洗う前に触れたところはすべて清掃するようにしてください。テレビやエアコン等のリモコン、ゲームなど家族共有で使用する物のふき取りも大切です。

ぎょう虫治療と検査の流れ

初回内服日 家族全員で駆虫薬を内服します。
初回内服後2週間後 もう一度、家族全員で駆虫薬を内服します。
2回目の内服から2週間後​ 効果判定の検査を行います。あらかじめお渡ししたテープを用いて検査を行い、クリニックにご持参ください
検査提出から1週間後 結果をご説明します。家族内に一人でも陽性者がいれば再駆虫が必要です

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